板室温泉神社
「関節炎・神経痛 治癒祈願」
温泉の守護神が祀られている、板室温泉地内の北西の山腹にある温泉神社。境内には杖をつきながら温泉療養に訪れた湯治客の体が杖なしで歩けるほど足腰が良くなり、帰り際に奉納された杖が多くあります。板室温泉は別名「杖いらずの湯」と称されています。毎年10月8日にはこの温泉神社の祭礼があり、祈祷した後に参拝者には甘酒が振る舞われます。
当本殿は、文政10年(1827年)の再建で工匠は不明です。湯治世話人であった柏屋治右衛門・大黒屋利衛・江戸屋藤右衛門の三氏により建立されたものです。間口4尺5寸(133cm)、奥行4尺(121cm)で周囲には枡組されて廻廊が取り付けられています。前方階段に接する柱には松竹梅に孔雀、梁には竜の彫刻があります。本殿は4周は扉を除いて前方に動植物の精巧な彫刻が施されており、屋根は流造木羽葺にして全容流麗です。